「赤城山100ウルトラマラソン」に参加しました。初開催となる大会です。今年3月にこの大会のテスト大会が開催されたのですが、そのニュースを見て大会の存在を知りました。これまで100kmマラソンには4回挑戦してすべてリタイアに終わっています(横須賀・三浦3回、南房総1回)。この大会の特徴としてアップダウンが激しいことと制限時間が長いことが挙げられますが、制限時間が長いことで完走の可能性がそこそこあるのではないかと思い、エントリーすることにしました。この大会を完走できれば筆者にとってフルマラソン以上の完走が100回目になります。初100km完走とあわせて「ダブル100」になります。地元群馬で「ダブル100」を達成できたらこの上なく嬉しいことです。
本当は10月の四万十川ウルトラマラソンで初100km完走&フル以上100回目の「ダブル100」を狙ってエントリー済みでした。その後、直前の9月にこの大会が開催されることを知り、四万十川より完走の可能性が高いと思い、また群馬で「ダブル100」を達成できたらより嬉しいと思いエントリーしたという順序です。
ただ、群馬といっても高崎出身の筆者にとっては前橋→桐生→みどり→沼田→昭和→渋川→前橋というコースはほぼ土地勘の薄いエリアです(笑)。同じ群馬で同日開催の榛名湖マラソンで100回を狙うという方法もありましたが、でもこれではダブル100にはなりません。また、同日開催の秋田内陸ウルトラマラソン(昨年は50kmの部に参加)でダブル100を狙うというのも考えましたが、こちらは制限時間が13時間と短く、完走の可能性が低いので却下。ということで消去法でも赤城山100ウルトラが残りました。
大会前日、昼過ぎに前橋駅に到着しました。前日受付の前に予約したホテルに寄り、受付時に不要な荷物を預けました。身軽になって前日受付へ向かいます。受付時に必携品のチェックがあるので、背負って走るザックに必携品を事前に入れて準備していました。受付会場へ行く路線バスを待つ間にお昼を駅構内のマックでさっと済ませました。食事後、バスに乗ろうとしたところで重大な忘れ物に気づきました。この大会では61kmエイドに事前に送る荷物を預けることができます。この荷物は前日受付時に預けることになっていたのですが、これをホテルに置いてきてしまいました。ザックと別に61km行きの荷物を仕分けていたことがあだとなってしまいました。ホテルに戻って忘れ物を取り出し再びバス停へ戻りましたが、乗ろうと思っていたバスは行ってしまいました。次のバスは約1時間後。仕方なく近くでコーヒーを飲みながらバスを待ちました。1時間無駄にしてしまいました。
1時間遅れでバスに乗り、受付会場の市民プールへ向かいます。近くのバス停で降り、歩道橋を渡り、徒歩3分程度でした。スタッフに名前を告げ、持参する携帯番号を伝え、ビブス、荷物預け袋などを受け取ります。ちなみに前日受付会場の市民プールは前橋駅からバスで20分程度でした。もうちょっと便の良い場所にできないものでしょうか。クルマで移動する地元の人には便利な場所なのかもしれませんが、公共交通機関では極めて便の悪い場所でした。受付後には必携の装備品(ヘッドライト、リフレクター、携帯トイレなど)の確認もしていました。ただ、必携品として列挙されていた水は確認されませんでした。わざわざ携帯ボトルに水を汲んでいったのに(笑)。
受付から前橋駅へ戻るバスを待つ際に土砂降りの雨に逢い、バス停近くに屋根のある場所を見つけてそこへ避難しました。前途多難です。バスが来た頃には止んでいたのでここでは濡れずに済みましたが、到着した先の前橋駅付近は雨が続いていました。駅で雨をやり過ごすことにしましたが、時間を無駄にしないように駅構内のコンビニで夕食の買い物を済ませておきました。やや小降りになったところでホテルへ移動。あとは風呂に入って食事して寝るだけです(と思ってました)。
しかし、早めに風呂に浸かってのんびりしているときに翌朝の朝食を買い忘れたことに気づきました。今日は忘れ物ばかりです。やることをリスト化しないとダメだな。翌朝にホテルからシャトルバス乗り場に行く途中で調達してもいいかと考えましたが、万一の売り切れなどの事態を考えると夜のうちに調達しておいた方がよいという結論に至りました。風呂を出てから着替えのうえで駅前のコンビニへ。雨は既に止んでいて助かりました。コンビニの在庫が少なかったものの辛うじて残っていたパンを購入できました。翌日は前橋ではウルトラマラソンのほかにヒルクライム(自転車レース)も開催されるので、宿泊者も多く売れ行きがいいのでしょう。危ないところでした。ホテルに戻り、やっと夕食。これで安心して就寝できます。21時頃でした。
こんなに早い時間に寝ることは無いので、寝入ってもすぐに目が覚めてしまいました。しっかり休めていない感じでしたが無事に午前2時に起床。これがこの日の最初の難関でしたが、無事クリアできました。着替えを済ませ、諸々の準備を整え、買っておいたパンを胃袋に詰め込みました。最終的な準備の後、2時55分にホテルを出発。3時過ぎ、前橋駅南口のシャトルバス乗り場に到着。駅前には客待ちタクシーと荷物搬入などしている人もいました。深夜のお仕事、お疲れさまです。バスの前で係員から「マラソンの方ですか?」と声をかけられました。マラソンの方以外がこんな時間に仕事でもなくウロウロしてたら不審者ですよと思いながらバスに乗り込むと、既に10人程度のランナーが乗車していました。思ったより少ないと思いました。多くの人のアクセスはクルマなのでしょう。バスはわたしの後に数人を乗せ、予定より少し遅れて3時15分頃に前橋駅を出発して、3時半には会場の「道の駅まえばし赤城」に到着しました。ここは新しくできた道の駅です。大規模で、なおかつ新しくきれいです。今年はヒルクライムもここを会場として開催されるそうです。マラソンと時間がずれているので同日に開催できるのでしょう。用意されていたスタートゲートは両競技の兼用でした(後からマラソンを書き加えたのかもしれません)。道の駅にはコンビニ(セブンイレブン)が24時間営業していました。最終的な水の準備や朝食の調達はここでも良かったのかもしれません(結果論ですが)。
会場内のフードコートでGPS(IBUKI)を受け取りました。これで位置情報の計測に加えて記録も取るようです。ザックの肩ベルトに装着し、羽織ってきた上着をリュックに詰め、配布された大型袋に詰めて預けました。これですべての準備が完了しました。スタートを待つだけです。
4時45分から開会式が始まりました。主催者のあいさつの後、前橋警察署のアスリートポリス、ゲストランナーのみゃこさん(一日署長を委嘱されていました)が紹介され、その写真を撮ったりしながらスタート時刻を待ちました。半袖、短パンのウェアを選択したのですが、少し肌寒く感じました。走っているうちに暖まるうえに、気温も上がってくるだろうから大丈夫でしょう。
前置きが長くなりました。いよいよ100kmの旅の始まりです。朝5時スタートです。秋分の日が近いとはいえ、5時ではまだ真っ暗です。必携品のヘッドランプを使用して、転ばないように注意しながら、慎重にスタートしました。
くねくねと道の駅を出て、一般道に入ります。やはり道が暗いので、慎重に進みました。周りの人のペースに合わせて、密集のなかで足が当たらないように意識して距離を取りました。万一接触して転倒してしまったらお互いに不幸ですから。1kmあたり7分くらいのペースで入りました。序盤はこれくらいがいいのではないかと思っていたスピードです。これ以上早く走ったら最後まで持たないのは明らかです。繰り返しですが、慎重に足を運びました。1kmあたり7分を単純計算すると700分(11時間40分)ですが、このままのスピードでいけるわけありません。上り坂では速度が落ちるし、後半は当然失速するのでいろいろ計算しながら走ることになります。
ここで誤算だったのが持参したフラスクボトルの扱いでした。ボトルには経口補水パウダーで作った経口補水液を入れてます。昼間は暑くなりそうなので汗をかくと思います。この経口補水液がカギになると思っていました。フラスクをザックのポケット部分に収めようと思っていたのですが、実際に入れてみると振動でボトルが飛び出しそうになります。このためウエストポーチのドリンクホルダーに入れました。ここに入れてしまうと他のサプリ等を取り出すのが難しくなるので避けたかったのですが、仕方ありません。
スタートから30分もすれば徐々に夜が明けてきます。この時間帯のランは気持ちいいものです。でも朝寝坊の筆者はなかなかこの時間帯には走れません。後からGPSウオッチなどのデータや地図を見ながらこの文を書いているのですが、5kmまでのなだらかな上り区間は7分台、5km以降に坂が急になってきたところで8分台に突入というわかりやすいペースでした。
途中、信号待ちでもあれば先に書いたフラスクボトルも含めて荷物を整えようと思っていたのですが、なかなか本格的な信号ストップがなく、結局荷物の整理ができたのはスタートから90分くらい経過した第1エイド(約11km)だったと記憶しています。このエイドには前橋警察署のランニングポリスチームが既に到着していました。速いですね。
第一エイドからしばらく比較的平坦な区間に入ります。ここは極力がんばることにして、第2エイド(19km)を目指しました。第二エイドから少し先までは上り坂が続きます。記録を見るとこの区間は1kmあたり7分台でした。第2エイドは2時間35分くらいでした。
第2エイドを過ぎたあたりの上り坂をゆっくり上っていくと前から来たクルマのドライバーから声をかけられました。応援に来てくれた従姉妹の旦那さまでした。クルマを安全なところに止めて、しばらく筆者と併走してくれました。従姉妹ご夫婦もランナーです。心強い応援ありがとうございました。力になりました。
22kmくらいでとりあえず上り坂が終わり、下り基調に変わりました。下りの途中の第3エイド(25km)到着は3時間17分。6kmを43分くらいかかっています。だいたいキロ7分ちょっとの感じです。
第3エイドを出ると引き続き下り基調ではあるのですが、ときおり急な上り坂も入ります。また、途中でぬかるみのある歩道に出くわし、ここは車道を走るしかありませんでした。交通規制のない大会なので、車道を走るのは本当はよくないのですが、ガードレールの外側がぬかるみなので仕方ありません。主催者としてもこれは想定外だったのではないでしょうか。
第4エイド(35km)は黒保根の道の駅です。ここは最初の関門にもなっています。4時間34分で通過。前のエイドからこの10kmで1時間17分かかっていることになります。関門は無事クリアしました。制限時間までの余裕は26分でした。意外と余裕が無いことがわかりました。道の駅にコンビニが併設されていましたが、特に必要なものはなかったので立ち寄ることはありませんでした。
関門を出て1kmくらい進むとコースは左折します。ここからコースの風景が一変します。事前に見ていた高低図で最もきついと思っていた区間に入ります。ここから中間地点(50km)くらいまでひたすら上り続け、高度にして約800m上ります。とはいえ、上り坂の途中にはちょっとした下り坂もあります。こういう高低図にも現れないようなアップダウンの切り替えが苦しい原因になりそうです。上り坂の途中の第5エイドでだいたい42km。フルマラソン程度の距離になります。6時間6分くらいでした。フルマラソンとしては遅過ぎで、直前の7kmだけでも1時間30分以上かかっています。上り坂はほぼ歩いているので、これくらい時間がかかるのは仕方ありません。ここからも上り坂がさらに続きます。
その後も上り続け、50kmの第6エイドに到着。ここにはゲストランナーのみゃこさんが先着されていました。ポリスランニングチームも同行していたのかもしれません。エイドのやきそばパンをいただきました。基本的には所持しているスポーツ羊羹やジェルで補給していますが、ときおりエイドの食料にも手を出していました。エイド滞在中にみゃこさんにはツーショット写真も撮らせていただきました。ありがとうございます。到着時間は7時間14分でした。ここまでの8kmに1時間8分かかっています。キロ8分ちょっとのペース。走るにしては遅いペースだし、歩くには速いペースです。まあ、これくらいでちょうどよかったのではないでしょうか。残り50kmで制限時間の半分より少しだけ多く残している状況です。
この大会に参加するにあたり、経口補水パウダーを所持していました。ミネラル補給対策です。経口補水液を持つのが理想ではあるのですが、今回のように長時間走るレースで大量の保水液を持って走るわけにはいきません。そこで水に溶かして経口補水液を作るためのパウダーを利用しました。エイドの水に溶かしてフラスクボトルに入れて飲むようにしていました。最後まで足が攣らなかったことを考えると、経口補水パウダーは効果があったようです。
下り坂の途中で第7エイドに立ち寄りました。57.1kmなので先ほどのエイドから6キロくらいしか進んでいません。しかし時間は8時間17分ということで1時間以上経過しています。若干前のエイドで長居したことと、下り坂の途中でも少し歩いて休憩を入れたことも理由だと思います。それにしても時間をかけすぎています。
峠の坂道を降りた先に設置された61kmの第8エイドでは「スペシャルニーズ」を受け取りました。自分で事前に預けていた荷物です。モバイルバッテリーの予備を預けていたのですが、スタート前に充電ケーブルをメインのバッテリーと一緒にゴール後に受け取る荷物の中に入れて預けてしまいました。メインのバッテリーが故障していると勘違いしてしまったのです。実際には故障ではなかったのですが、仮に故障していたとしても充電ケーブルだけは所持して走り、後半で予備のバッテリーから充電できるようにしないといけなかったのです。ということで、用意していた予備のモバイルバッテリーは使用できません。そのまま袋に戻して預けました。ここまでスマホはそれほど使っていないので、それでも大丈夫だと思っていました(結果的に最後まで大丈夫でした)。ポーチに溜まっていたゴミを預け袋に入れて、逆に後半用として入れていたジェルや羊羹を預け袋から取り出すはずでしたが、取り出すのを忘れていました。また、日持ちしそうなパンも入れていたのですが、補給は十分にできていたのでこれも袋に入れたままにしました。結局ここではゴミの処分をしただけで、あまりスペシャルニーズが意味をなしていなかったようで、筆者としては失敗でした。特にジェルや羊羹を取り出さなかったのは大失敗です。このエイドは二回目の関門でもありました。9時間45分の制限時間に対して8時間53分でした。52分の余裕がありました。前の関門より少しだけ余裕が増えました。エイドでは「すいとん」をいただきました。粉ものをいただけるのは嬉しいし、野菜たっぷりでお腹にもやさしい。よいエイドでした。ちなみに「旧鈴木家住宅」という沼田市の指定重要文化財でもある施設に設営されていました。時間がないので文化財の見学はできていません。
走っている最中は方角を意識していませんでしたが、この間はずっと北上(北西方向)を続けていて、65km地点付近でコースの最北端に達します。ここで「輪組大橋」という橋を渡ります。橋の途中で景色がよかったので写真を撮りました。ここが最北端だということは認識しておらず、写真を撮ったのは偶然です。14時40分(9時間40分)くらいでした。続いて66.5kmくらいでも写真を撮っています。景色がよかったことに加えて、ランナーの数もまばらであることを言いたかったのだと思います(9時間55分)。
70km地点通過は10時間24分くらいでした。60kmの通過時刻から1時間45分くらいが経過しています。ちょっと時間をかけ過ぎですが、間にスペシャルニーズのエイドがあったのでやむを得ないところでしょう。この手前の第9エイド(駐車場に設営されていました)でたまごサンド(ヤマザキランチパックを半分に切ったもの)をいただきました。少しは炭水化物摂取になったでしょうか。半分に切ったものではなく1個でもよかった気がします。エイドを出てすぐに「昭和村」のカントリーサインがありました。沼田市から昭和村に入ったようです。
ここからはくねくねした山道を終えて、ひたすらまっすぐの道になりました。大型農道だと聞いています。昭和村の農村地帯になります。対向側からやってきた軽トラのおじさんに声をかけられました。「いくじからあるってるん?」これは群馬出身の筆者だから理解できますが、そうでない場合は厳しいかもしれません。「何時から歩いているの?」という意味です。群馬弁は「ん」の使い方が独特です。「ん」の使い方をマスターすれば、もう群馬弁を使いこなせると言って過言ではありません。「ん」は疑問形にも使うし、肯定形にも使います。抑揚で使い分けます。この軽トラのおじさんの場合は疑問形です。またおじさんの言う「いくじ」は「何時(なんじ)」です。「朝5時からです」と答え、歩いているつもりはなく、走っているつもりであることも伝えました。また、前橋から赤城山を時計回りに走っていること、これから渋川方面を通って前橋に戻ることも伝えましたが、すぐには理解できなかったようです。そりゃそうですよね。やっていることが常識外れです。
この農道ですが、道がまっすぐなのは走りやすくていいのですが、先の方に坂道が見えています。かなり長く続く坂道と見受けられます。先の方で上らなければならないかと思うと少しげんなりします。そうはいっても走らないことには進めないので足を進めるしかありません。
大型農道を終えてくねくねとした山道を降りるルートに入りました。この下り坂の途中、渋川市のカントリーサインの先に第10エイドが設置されていました。約80kmの地点です。タイムは12時間14分くらいでした。路肩にちょっとしたスペースのある場所にエイドが設営されていました。残り20kmを3時間45分。このあたりで「完走できればいいな」という願望から「完走できるかもしれない」という可能性に気持ちが切り替わりました。でも相当に疲れています。。いけるところまでいってみるしかありません。
進んでいくと、あたりが薄暗くなってきました。ちょうど夕焼けの時間になり夕日が見える場所に差し掛かったので写真をとりました。あとからデータを見返すと85km地点くらいで、18時3分のタイムスタンプでした。スタートから13時間が経過しています。残り15kmで持ち時間は3時間近くということになります。この前あたりからヘッドランプと自発光リフレクターを点灯しました。クルマと同じで早めの点灯が大切です。
暗くなってきた道を周囲のランナーさんと抜いたり抜かれたりしながら進んでいきます。かなりランナー密度が落ちてきているので、前後に誰かいるととても安心感があります。遠くに花火が上がっているのが見えるようになってきました。初めは花火の音だけだったところ、進んで行くにつれて花火の姿も見えるようになってきました。ここまで走ってきたランナーへの祝福か激励だと思うようにして、ありがたく見物させていただきました。もうスマホを取り出すのも億劫だったので花火の写真はありません。
最終の第11エイドは88km地点でした。ここは3つ目の関門でもあります。コースから少し右に入った場所にありました。こういうちょっとした移動はトータルの距離に入っているのだろうか。スルーしてはいけないのだろうかとか考えながら、結局エイドに立ち寄りました。水分だけいただきました。13時間33分で通過しましたが、関門の制限時間が14時間10分なので40分ほどの余裕があったことになります。残り距離は12km。最終的な制限時間が16時間なので残り2時間半近くあります。全部歩いても何とかなるかと思いつつ、それではまったく余裕がないのでやっぱり少しは走らないといけないと気を引き締めました。周囲はもう真っ暗です。
暗くて心細くなるような道を進んでいきます。ときおり他のランナーさんに追いついたり、抜かれたりしますので、その都度道を間違っていないことがわかり安心する。そんな繰り返しでした。手元測定で95kmくらいのところで右折して、これまでとは違う道に入りました。その直前の橋の上で前橋市に入ったものと思います。市境の看板を写真に撮っていました。写真のタイムスタンプを見ると19時40分。残りは1時間20分くらいということになります。
ゴールまで手元GPSであと4kmくらいのところ。沿道で見ている住民の方もちらほら現れ始めました。生活道路のような細い道なので、家の前で応援してくださっているのだと思います。応援ありがとうございます。応援を力にしなければいけないのですが、「あとちょっとだぞっ」という声援にはちょっとイラッときました。たしかにクルマに乗れば「ちょっと」の距離ですが、走っているランナーにはちょっとじゃないのです。まあ、応援でそう言いたくなるのもわかりますが。自分が応援する際には気をつけようと思います。
さらに進んで、手元GPSで98.5kmくらいになったところで、沿道の方から「あと4キロ!」と声がかかりました。筆者はGPSを頼りにあと1.5kmと思って力を振り絞っているところでした。思っている距離の倍以上の距離を言われ、おもわず「うそだろー!」と口に出てしまったと思います。ただ、GPSも誤差であてにならなかったのも事実です。本当に4kmあるのかもしれません。
そんな感じで残り距離が不明確な状態で走っているうちに、手元GPSでは100kmを超えました。もうフィニッシュゲートが見えてきてもおかしくないはずです。それなのに、一向にそれらしい雰囲気のところに出ません。そもそも道の駅が見えてきません。それなりに大きい施設のはずなので、交差点を過ぎるたびに「ここか?」「こっちか?」と確認しますがことごとく違いました。
さらに進んで国道17号(バイパス?)に出たところで、警備員の方から「あと500m!」と言われました。「まだそんなにあるの???」というのが心の声でした。手元の計測ではもう101kmを過ぎています。いったいどこまで走るのだろう。そして制限時間に間に合うのだろうか。
やっと国道17号バイパスから左折するように誘導する目印(矢印)がありました。ここからは割と細い道を走ることになりました。本当にこれがコースなのか、自信が持てません。なにしろ前にランナーの姿が見えません。さっきの矢印は本当にこの道を示していたのだろうかと不安になりました。と思っていたところで、この場所でランナーを応援している人の姿を発見しました。この人は救世主のように見えました。道を間違っていなかったという何よりの証拠ですので。これで一安心です。そして、その応援の人にお礼を言いながら通り過ぎたら、なぜかその人が筆者の名前を呼びかけてきました。「えっ?」と思って振り向くと、何と応援に来てくれた従姉妹でした。これには驚きました。近づいたときに全く気づきませんでした。応援、本当にありがとう。道が正しいか不安になっていたことも加わって、ここで声をかけてくれたことが何よりも嬉しかったです。従姉妹に「ゴールどこ?」とか少し間抜けなことを聞きながら、何とか走り続けました。従姉妹はゴール手前まで一緒に走ってくれて、力を分けてもらえました。
そしてやっと「FINISH」のゲートが見えました。長い遠足もようやく終了です。従姉妹夫妻と妻に見守られながらフィニッシュゲートをくぐることができました。時刻は20時38分、所要時間15時間38分でした。16時間の制限時間まであと22分というぎりぎりのタイムでしたが、何とか間に合いました。朝5時から21時近くまで、まさに一日中走り(歩き)続けたことになります。
これで100km初完走です。さらに冒頭に書いた「ダブル100」も達成です。記録的には時間ぎりぎりなので自慢できるものではありませんが、これだけの達成感はマラソンでは久しぶりのことです。こんなに嬉しいことはありません。
来年以降に参加する方への注意点です。こんなところに書いて参考になるかどうかわかりませんが。この大会は携行必須の装備品が意外と多いです。レインウェア、携帯トイレ、自発光式のリフレクター、熊鈴、水1リットル以上など。これらをそろえるだけで費用も時間もかかります。前日や前々日になってあわてないように前もって準備が必要です。レインウェアや携帯トイレは結局使いませんでした。携帯トイレは使うにしてもどこで使うのだろうという疑問はありました。エイド以外に距離表示が一切無いことも注意点として挙げておきます。改善されるかもしれませんが、GSPウォッチなどを頼りにするしかありません。ただ、長時間なのでバッテリー切れの心配もあるし、徐々に誤差も積み重なります。特に最後の方は残り距離が不明確なので余力の振り絞り方(余力の残し方)がよくわかりませんでした。お気をつけください。せめて残り距離がわかるように「あと5km」あたりの看板が欲しかったと主催者に要望を伝えたいと思います(Runnetの口コミには書きました)。
預けた荷物を受け取り、簡易な洗顔と着替えのあとで帰途につくわけですが、ありがたいことに従姉妹夫妻がクルマで前橋駅まで送ってくれました。大会公式のシャトルバスもありましたが、バスを待つ必要もなく前橋駅に戻れて、たいへん助かりました。時間的にはまだ21時過ぎくらいなので、その日のうちに横浜の自宅まで帰ろうと思えば帰れたのかもしれません。でも消耗の度合いが事前には読めなかったので前橋に後泊することにしていました。
ということで、その足で前橋駅前の「プロント」に立ち寄り、ジョッキのビールで祝杯をあげました。最高に美味しいビールでした。ここでは最低限の食事のみとして、長居せずにホテルに戻り、風呂に浸かってすっきりさっぱり。ついでに下半身のアイシングもしておきました。風呂上がりに追加のお酒をいただいて、早めに就寝しました。考えてみれば朝2時過ぎから起きているわけで、起きてからもう21時間くらいになります。横になったらすぐに寝入っていました。ちなみに大会翌日(月曜日)は前橋から高崎の実家に寄り、実家で「在宅勤務」をさせてもらいました。これはまさに地の利です。
(以下は大会直後に掲載した速報版です。書くことがあり過ぎて正式版まで時間がかかりました)
100kmウルトラマラソン、5回目の挑戦で完走(完歩)できました。内臓のトラブル等がなく補給がうまくできたこと、そして何より制限時間が16時間という長い設定だったことに救われました。
そしてこの大会でフルマラソン以上の完走回数が100回に到達しました。初100kmとあわせてダブル100です。ダブル100を地元群馬で達成できたことは無上の喜びです。100回は通過点ですが、100kmには達成感を感じています。