昨年に続いて愛南マラニックに参加しました。愛媛県の最南端、高知県との県境に近い愛南町で開催されるマラニックです。53.2kmのコースを制限時間9時間で完走(完歩)を目指す大会です。「マラニック」ですので、順位の表彰などはありません。
この大会、昨年は関門で引っかかり完走できなかったので、今回再チャレンジになりました。47都道府県マラソン(2周目)には欠かせないパーツです。今回も完走が目標です。昨年引っかかっかた関門をはじめ、3カ所の関門とゴールの制限時間を念入りに確認しておきました。
今回は昨年と違い、土曜日開催です。金曜日中に現地入りする必要があるので、仕事の都合をつけてなんとか参加にこぎつけました。空港でオンライン会議に参加する(笑)などした後、14時過ぎに羽田を出発したのですが、バス、列車、バスと乗り継いで、会場最寄りのバス停に着いたのは20時過ぎです。バス停近くのコンビニで夕食とアルコール(少しだけ)と翌朝の朝食を購入し、ホテルにチェックイン。今年夏に開業した新しいホテルです。会場に隣接していて大変便利でした。
さっそく諸々の準備を整えてから軽くアルコールを飲んで食事して、入浴後就寝。大会前日は移動以外には何もしていない一日でした。
大会は7時スタートですが、前日受付に間に合わなかったので当日6時半までに受付や荷物預けを済ませる必要があります。逆算して4時半に起床しました。すぐに朝食(パン2個とオレンジジュース)を取り、日課のストレッチなどを済ませます。準備を整えて5時45分、ホテルを出発。徒歩3分で会場に到着しました。これは近くて便利です。すぐに受付を済ませました。受付ではGPS(IBUKI)をリュックのベルトに装着してもらいました。これで現在位置が捕捉されます。この大会では飲料水などの所持が義務付けられていましたが、受付でのチェックはなく、あっさりと完了。ちなみに受付でスポーツドリンクを支給されましたが、これは不要です。スポンサー様のご厚意ではあると思うのですが。義務付けられているので既に1Lの水を持っています。これにプラス500mLは重すぎます。筆者は預け荷物と一緒に預けてしまいました。
6時45分から開会式とブリーフィングがありました。ここで関門の距離と時刻の説明が無かったのは減点。事前に告知されていたが、あまりわかりやすい説明ではない。関門のエイド番号と時刻が記載されているだけで、その地点の距離が書かれていない。これでは関門の間の距離がわからない。エイドの一覧には距離が掲載されているので、自分で突き合わせないといけない。

午前7時、予定通りスタートしました。筆者は極めてゆっくり、まわりの人につられていかないよう慎重にスタートしました。8月の「あかぎ大沼」のあたりから左脚(ハムストリングス)の調子が悪く、その後の9月上旬の「火祭り」で本格的に痛みがでて、さらに「RUNS INTO KK」でとどめを刺されたように故障していました。整形外科医の診断で肉離れと言われています。「KK」からこの日まで15日。おそらく回復期に入っていると思います。KKから11日間はノーランを続けて回復を図りました。そして12日目に軽く5kmのラン。KKのときのように重い状況ではなかったものの、太腿裏側にかなりの張りを感じる状態で、痛いか痛くないか聞かれたら間違いなく痛いと答える状況でした。その2日後、再び5kmラン。少しマシになった気もするけれど、まだ痛いことに変わりはない状態。そして大会前日の移動日を挟んでこの日を迎えました。ということで、かなり絶望的な状況です。救いは53.2kmという距離に比べて9時間という長い制限時間です。かなりの区間を歩いても何とかなるレベルです。歩くだけであれば痛みはないので、上り坂は歩いて足を休め、下り坂でゆっくり走る。こうすればゴールまでたどり着けるかもしれない。そんなイメージでスタートしました。
スタートしてから1kmはほぼ平坦な区間です。脚の痛みを気にしながらゆっくり進みました。幹線道路から左折して道が細くなり、程なく上り坂に差し掛かります。いきなり急な坂道なので早々に走るのをやめて歩いて上りました。このあともこの繰り返しになりそうです。ゆっくりと上りながら走り、ときには歩き、進んでいきます。トンネルを抜けた先でコースは幹線道路から右折します。右折した先もじわじわと上り、紫電改展示館に到着します。ここには日本で唯一の紫電改の実物が展示されています。この近辺の海から引き上げられた機体です。コースは展示館の中に入り、機体の周りを一周します。そして展示館の出口が最初のエイドです。まだランナーがばらけていないせいか、かなりの待ち時間になりました。並んだ先で水分補給と河内晩柑のゼリーをいただきましたが、このゼリーが絶品です。河内晩柑はまたの名前は愛南ゴールド。地元の名産品ということです。
エイドを出ると来た道を戻りますが、じわじわと上った折り返しなのでじわじわ下っているはずですが、あまり下りを感じません。幹線道路のコースに戻ります。幹線道路に戻ると緩い上り坂で、これが1kmくらい続きます。ここは歩くような走り方でした。そして今こんどは長い下り坂が3kmくらい続きます。下り坂だけはキロ8分以内で走りたいと思っていました。コース全体でいえば53kmを9時間で走る必要があるので、キロ10分でいいのですが、途中の関門などありますので最悪でも平均キロ9分で走りたい。上りの歩きを含めて平均してキロ9分にするには下り坂ではしっかり走る必要があります。実際、この3kmはあとから記録を見るとキロ7分を切っていました。脚は無理できない状況ですが、走れるところは走る。そう考えて前に進みました。下り坂が終わったあたりにヤマザキショップ前の私設エイドがありました。こちらで水分補給させていただきました。アクエリアスと水。
海岸線に沿った道を歩いたり走ったりしながらキロ8分くらいで進んでいくと14.7kmの外泊給水所に到着しました。この途中で半島の付け根を超えるので、ここだけは坂が急でした。エイドの写真がありませんが、ここは第一関門です。関門の制限時間はスタートから2時間20分なので普通の状態であれば余裕で通過できるはずですが、実際には20分しか余裕がありませんでした。脚の状態を気にしながら進んでいるので仕方ないところです。ちなみに昨年とほぼ同タイムでした。次の関門までは約20.5km。3時間半あるので、こちらも普通は余裕で通過できますが、どうなることやら。ちなみにその先の第二から第三関門までの間は約6.7kmで1時間。第二関門通過がギリギリだと第三関門通過が厳しくなります。
外泊のエイドを出るとすぐに「石垣の里」に入ります。石垣の里は急斜面に民家が集まっていて、季節風や台風から建物を守るために石垣で塀が作られ、地面にも石畳が敷き詰められています。普通に訪れれば美しい風景だと思いますが、ランニングイベントで訪れると厳しい坂道に入りにくい石畳や階段。暖かく迎えていただけるのでありがたい集落ですが、コースとしてはきついところです。途中、飼い猫さんに応援していただきました。ありがとうございます。昨年は石垣の途中にエイドがあって冷やしラーメンが支給されたのですが、今年はたんに石垣の里を上って下りるだけでした。
ラーメンエイドは下りてすぐのところに設営されていました。昨年は茹でるのが間に合わないという悲惨な状況で、筆者は待ちきれずに食べずにスルーしてしまいましたが、今年はそれも改善されていて、スープをかけるだけの状態で多くの麺が準備されていました。すばらしい改善です。冷やしラーメンを美味しくいただきました。
のんびりしていられないので先を急ぎます。次の高茂岬前エイド(19.8km)までは上り坂が続きます。ここまでどんなに遅いラップでもキロ9分程度までに粘っていたのですが、この上り坂の区間はときには10分を超えるラップもありました。下り坂でそれなりに走った貯金もあるので、少しラップが落ちても慌てる必要はありません。下り坂になったら再び帳尻を合わせるだけです。高茂岬前エイドには3時間弱で到着しました。昨年より3分だけ早い到着です。ここでは饅頭と水分をいただきました。速くもコーラを投入です。
エイドを出るとすぐに下り坂になって、1キロちょっと続きます。ここはしっかり走ってキロ6分台のラップが出ました。上りと下りの落差が極端ですがやむを得ません。この下り坂が終わると次の高茂岬エイドに向けて上り始めます。おそらく高茂岬付近がこの大会の最高高度になるものと思います。この上り坂もときにはキロ10分を超えるラップもありました。
高茂岬エイドは24km地点ですが、23.5kmくらいで到着してしまいます。眼の前にエイドがあるのですが、ランナーはこの岬を先端まで下りて、そこから再び上ってこの地点に戻ってくる必要があります。絶景ポイントなので眺めは最高なのですが、下りも上りも厳しい坂道です。下りも走れるような区間ではありません。なんとか上り切ると広場の先に先程のエイドが見えてきます。エイドではマグロとカツオの海鮮丼が用意されていました。昨年は暑さのため食べるのに抵抗がありましたが、今年はそこまでの暑さではなかったので、ありがたく美味しい海鮮丼をいただきました。そして水分もしっかりいただき、ボトルの水分も補給させていただきました。高茂岬エイドは昨年より15分早い到着でした。ちなみに飲食用ではない氷が冷却用に配布されていました。ランナーにはポリ袋が事前に配布されていて、これに氷を入れて体を冷やすのに使用できるようになっています。昨年は氷を使用しましたが、今年はそこまでの暑さではなく、使用しませんでした。
高茂岬を出ると次の関門(35.3km)が気になってきます。現在地が24kmなので、11kmちょっと先で、持ち時間は2時間20分くらいあります。昨年はあまり関門の時間を意識していなくて、関門が近くなってから「がんばれが通過できる」とサポートランナーさんから教えてもらい、慌ててがんばって走り始めたのでした。結果としてその先でエネルギー切れになって失速して、最終関門でアウトという結果になりました。その轍を踏まないためにも、この区間は変にがんばらずに通過しないといけません。幸い昨年より15分ほど早めにエイドを通過しているので、下り坂はしっかり走り、平坦な場所はできる限り走り、上り坂は歩く。これを繰り返せば大丈夫なはずです。
エイドをでてから1kmくらい続く上り坂は歩き区間になって10分を超えるラップでしたが、そこから3kmくらい続くほぼ平坦な場所は8分~9分くらいのラップでまとめることができました。その先で2kmくらいの間に100m以上下る極端な下り坂があるのですが、ここは7分台のラップで、しっかりと脚を進めることができました。
ちなみに脚の状態ですが、歩くには問題ありません。走るのには痛みがあるのですが、もはや肉離れの痛みなのか今日の疲労による痛みなのか区別がつきません。走ろうと思えば走れる状態なので、それほど悪化はしていないものと思います。ここまできたのでゴールまで進みたいと思います。30km地点には武者泊エイドがあって、水分を補給および補充させていただきました。持ち歩き用の水分はいつもの焼酎ワンカップのボトルを使用しました。武者泊エイドは昨年比で24分早い到着でした。
エイドを過ぎると再び2kmくらいの上り坂区間になります。ここでも無理のない範囲で、早足で歩くイメージで10分以内くらいのラップで通過できました。ここから次のエイド(福浦公民館=35.3km)までの間は比較的下り坂が基調になっていて、8分台のラップで進むことができました。下りとはいえ、そこまで極端な坂道の感じはなく、ほぼ平坦に感じていました。エイドに到着するとすぐにスタッフがソーダアイスを配っていたので、ありがたくいただきました。高茂岬からここまで写真を撮るのを忘れるほど集中していたようです。アイスの写真が久しぶりの写真です。このエイドは第二関門ですが、関門時刻に対して27分の余裕をもって通過できました。昨年比で21分早い通過です。前のエイドの24分に比べて差が縮んでいますが、昨年より余裕をもってエイドを通過できたためだと思います。
第二関門を過ぎました。第三関門まで6.7kmで、持ち時間は約1時間30分です。ちなみにゴールまで約18kmで持ち時間は3時間30分です。ここまでくると先が見えてきたような感じがしますが、気を抜くことはできません。次の第三関門は昨年通過できなかった痛恨の関門です。今年はここまできたのだからなんとか通過したい。そう強く思ってエイドを出ました。
エイドを出ると2kmくらいの平坦な道路が続き、その先で2kmくらいの上り坂、上り切ると極端に1キロ半くらい下り、平坦なルートを1km進むと次のエイドに到着します。時間的な貯金もできているので、落ち着いて進んでいけばいいと考え、ゆっくり着実に進むことに徹しました。昨年はたしかほとんど歩いてしまった平坦な2kmは早足で歩く程度とはいえ走り、上り坂は着実に歩き、下りはそれほどがんばらずに走る。そんな意識で進みました。
この途中で昨年、誤って直進してしまった交差点に差し掛かりました。同じ過ちは繰り返しません。今年は係員が案内に立っていてくれました。昨年は何でいなかったのだろう? 平坦なルートを進んでエイド(関門)に到着しました。西海公民館エイドで、42km地点になります。およそフルマラソンの距離ですね。関門時刻に対して22分の余裕で到着しました。昨年比で28分早い到着です。この関門の間の区間を昨年比で7分速く通過できたことになります。昨年は第二関門までのがんばりが極端過ぎて、第三関門までの区間で脚が止まってしまいました。今年は極端な力の出し入れがなかったので、それが良かったのだと思います。第三関門も無事通過です。
エイドでは冷や汁が提供されていましたが、実はあまり好きなものでないこともあり、ここは遠慮しておきました。水分のみ補給、補充して先に進みました。昨年はこの関門で止められてしまったので、ここからは未知の区間になります。残り距離は11kmくらいでゴールの制限時間まで2時間半強あります。ここまでくれば脚をこれ以上痛めないで前に進めばゴールが見えてきます。
エイドを出ると集落の中の道なのですが、いきなり上り坂が始まります。ここまで散々上ってきましたが、まだ容赦なく坂道が続きます。とはいえ時間的な余裕があるので、ここからの上り坂は小走りにすることもなく、全部歩きました。この上り坂は43kmくらいまで続き、いったん下るのですが再び上り坂になり、46kmくらいまで続きました。4kmくらいの区間をほとんど歩いたことになります。ラップタイムはずっと10分オーバーが続きました。
ここからは下り坂もあったり、走ろうと思えば走れる区間もあったような気もしますが、もう気持ちが半分切れてしまっていて、なかなか脚が進みません。無理しして進むと痛みが増しそうなので、抑えておく意味もありました。下り坂でもラップは9分くらいに抑えて(落ちて)いました。下りきった先に最後のエイドがありました。赤水小学校跡エイドで、ここがこの大会最後のエイドになります。愛南ゴールドのシャーベットをいただきました。「ドーピング」と称してコーラを飲んでいる人がいたので、筆者も同調してドーピング(コーラで)させていただきました。なぜかコーラは効きますね。
やっとコースが落ち着いてきあ感じがあって、上り坂があってもそれほど極端ではなく、下り坂もほぼ平坦に感じられるくらいになりました。ただし、もう気力が残っていないのでしっかり走れるような状態ではなくなっていました。走っているつもりなのですが、ラップタイムはキロ9分とかの数字にしかならず、歩いているのか走っているのかわからないレベルです。実際のところ走るより歩くほうが速いくらいの状態だったかもしれません。
そういう進み方をしているうちに走行距離が50kmを超えました。残り3kmくらいですが、まだまだ先が長く感じられます。歩いたり走ったりを繰り返しながら(見た目では歩いているだけに見えると思います)進みました。スタートした直後の御荘の中心街(だと思う)が近づいてきました。帰ってきたという感覚があります。御荘大橋を渡ると会場の公園が近づいてきたのがわかります。
八幡神社前の交差点を過ぎると徐々に沿道の応援が増えてきました。のんびり歩いてもゴールできるのですが、応援が多いと乗せられるように脚が動いてしまいます。そんな気持ちはないはずだったのに脚が進みます。といってもラップタイムは9分台で歩くより少しだけ速いというレベルでしかありません。そんな走り方ではありますが、前に進み、ショッピングセンターの前を通過。公園の前にきました。スタッフが公園の中に入るように誘導しています。公園内に朝通過したゲートが見えました。ここを通過すればゴールです。歩くようなスピードですがゴールのゲートを駆け抜け(?)ました。最終的な制限時間まで37分くらいの余裕がありました。最後は全部歩いても大丈夫だったのだと思います。
というわけで、故障中(回復中)にも関わらず参加・走行を強行してしまいました。もしかしたらこのせいで治りが遅いとかあるかもしれません。それでも目標(47都道府県2周目)をクリアするには通過しなければならない大会です。参加して後悔はありません。大会の主催者、エイドのスタッフ、ボランティア、大会に関係してくださったすべての方にお礼を申し上げたいと思います。暖かく迎えてくださってありがとうございました。
この日のうちにバス、列車2本を乗り継いで今治に移動しました。せっかくの土曜日開催なので、日曜日も愛媛県内で過ごすことにしました。