みえ松阪マラソン2022

12月18日、三重県松阪市で開催された「みえ松阪マラソン」に参加しました。三重県で開催されたマラソン大会には、四日市の公園で1周2kmのコースを21周する大会に参加したことがありますが、ロードで開催されたフルマラソンは初めてです。この大会は2020年に開催予定でしたが、コロナ禍により2回の中止(延期)を経て、ようやく初開催にこぎつけました。

筆者も2020年からエントリーしていたので、感慨深いものがあります。思い起こせば、この大会の前身である松阪シティマラソン(ハーフ=2020年3月)のエントリー者は12月の本大会に優先エントリー可能ということだったので、松阪シティにもエントリーしておりました。2020年の3月ということでコロナ禍の始まりの頃ですね。結局この大会も中止になり、その年の第1回だった大会も優先エントリーしたものの中止(延期)になったのでした。翌年(2021年)も中止になり、このたび晴れて第1回として開催されました。

大会の前日に松阪に着きました。松阪には「お伊勢さんマラソン」の際に松阪城を訪問したことがあります。このときは時間が中途半端だったこともあって松阪牛を楽しむことはありませんでした。今回は満を持して、マラソン前日ではありますが焼き肉店で美味しい牛を堪能しました。エネルギーチャージになったかどうか微妙ですが。

大会当日は5時半に起床。前日は雨でしたが、事前の予報通りホテルの窓から見る限り雨の心配は無さそうです。前日にコンビニで購入しておいたパンと自宅から持参した餅(水で戻せる非常食にもなるもの)を食べました。餅は初の試みです。でも、これだったらコンビニで大福餅とか買うのとあまり違わないかもしれません。

当日の天気予報では晴れではあるものの、最高気温が10度にも届かないということでした。寒いのが苦手な筆者ですので、厳重に警戒する必要があります。服装は重装備になりました。長袖の上に半袖のシャツ(ザスパクサツ群馬)。アームウォーマーとネックウォーマーも装着しました。下半身はロングタイツに短パン。もちろん手袋も装着しています。これでもスタートを待つ時間が厳しそうなので大型のビニール袋を防寒用に用意していました。

荷物は会場で預けられますが、事前に郵送されてきた荷物預け用の袋が小さいのが最初に驚いた点です。これではいつも使用しているリュックが入りません。仕方ないので走り終わったときの着替えだけ袋に入れて、他の荷物は宿泊していたホテルに預けました。松阪駅近くのホテルだったのでそれでよかったのですが、ちょっと離れた宿泊地だったりするとこの方法が使えません。おそらく困ったことになっていたと思います。実は会場で大きい袋を準備していたらしいですが、それは聞いていなかったし、告知もされていなかったと思います。他の大会をよく研究して迎えた大会だと思いますが、なんでこんなに小さい袋だったのでしょう。他の大会を視察の際に宿泊を伴う視察をしていなかったか、あるいはクルマで視察に行ったため荷物を車に置いておけたか、どちらかと推測しています。

スタート会場は松阪駅から徒歩20分くらい。駅からシャトルバスもあったようですが体を気温に慣らすため徒歩で会場に向かいました。随所に案内のスタッフがいて、道に迷う心配はありません。ただ、寒かった(こればっかり)。ちなみにフィニッシュ会場はこことは別でワンウェイのコースになります。

会場では寒いこともあって荷物預けの締め切り時間(8時30分)ぎりぎりまで上着を脱がずに待ちました。それでもスタートまで30分あるので、用意したビニール袋を被るかどうか迷うところでした。この時点で気温は低いものの、日があたる場所ではそこまで寒く感じなかったため、ビニール袋は着用せず、走る服装のまま荷物を預けてスタートブロックへ移動。各ブロックの位置が分かりにくいのは、ブロックを示すプラカードが見づらいことによるものでしょう。高さが不十分なのと、向きがよくないこと。参加者の動線から見えるように掲げないとプラカードの意味がありません。僭越ながら、プラカードを持っていたボランティアさんに指摘させていただきました。

開会のセレモニーでは三重のレジェンドである瀬古さんと野口みずきさんが何か話をしていたようですが、よく聞き取れませんでした。ちょっと残念。ストレッチなどして体を冷やさないようにしながらスタートを待ちました。それでも体の末端は冷え冷えでした。

スタートを待つ様子

スタートは9時。気温はおそらく5度くらい。それに加えて風もありました。日があたるところはまだ耐えられるのですが、日がかげるとたまらない寒さになります。そんな状態で冷え冷えになった体のままスタートの時刻を迎えることになりました。スタートライン通過は3分くらいでした。この規模の大会としてはスムーズだったと思います。瀬古さん、野口さんがスタートラインで見送る中を無事に通過しました。42キロの旅の始まりです。

事前に調べてわかっていましたがアップダウンが多く、記録は狙いにくいコースです。折返しも多いように思いました。後で聞くところによるとスタート前のトークで瀬古さんからも記録が出にくいコースといった発言があったようです。瀬古さんクラスの方がそう思うのですから、筆者のような素人には相当ハードなコースなのだと思います。今回の目標は年内のベスト記録を更新することでしたが、どうもそれは無理そうという感覚でスタートしていました。まあ4.5くらいが現実的な目標でしょう。

最初の5kmラップは29分くらい。入り方はいい感じです。折り返しやコーナーが多くあり、ランナーもばらけていないのでちょっと走りにくい気がしました。10kmも29分台、15kmも29分台。ここまでとても順調でした。問題はここからです。

15kmを過ぎると長い上り坂が現れます。一直線の道路なのでそれほど走りにくいコースでもないはずでしたが、誤算は向かい風です。上り坂の正面から強い向かい風が吹き、行く手を阻みます。ただの向かい風でなく、低温の風でもありました。みるみるうちに体温を奪われるのがわかりました。徐々に体が動かなくなってきてスピードを失いました。16km付近の広場に名産品のお菓子などを提供する大型エイドがあったのですが、ここで受け取った大福のような餅菓子を口に入れたのですが、顔の筋肉が固まっていて咀嚼できない(笑)。これは初の体験でした。

エイドからは下り坂に入り、少しは回復したような気もしますが、20kmのラップは31分。16kmまでの失速を少しは取り戻したのですが、それでもこのラップタイムに落ちていました。寒さで体力を奪われたのがよくわかりました。

23km過ぎ、事前の情報で聞いていた通り、松阪牛のサイコロステーキがエイドで供給されていました。走っている最中にステーキはどうかなと思いましたが、口に入れてみるととろけるような柔らかさ。これならマラソン中のエイドでも全く問題ありません。紙コップに入った形で提供されていたので、遠目には何を提供しているかわからないのが残念でした。松阪牛と気づかずに通り過ぎるランナーもいたのではないでしょうか。25kmのラップは32分。また落ちてます。

松阪牛のサイコロステーキ(残念ながら小さかった…)

これ以降、ラップタイムは落ちる一方でした。ときどき10秒くらい歩いて筋肉を休めて再び走り始める。そんな走り方(正確には歩き方?)を繰り返していました。30kmラップは35分、35kmラップは36分と順調に(?)低落傾向です。

30kmを過ぎてから割と長いトンネルを2回通過しました。トンネルの中は景色もなく、応援もない(例外は水戸黄門漫遊マラソン)のでメンタル的に持ち堪えられないものですが、この大会は違いました。2回目のトンネルに入ると、最初はプロジェクションマッピングでグラデーションのようなデザインの映像が見え始めました。何だろうと思って進んでいくと、松阪の名所を案内するご当地映像に変わってきました。ここで32km地点を通過したのですが、キロ表示もプロジェクションマッピングによるものでした。工夫していますね。それを過ぎると、今度は幼稚園から高校まで地元の子どもたちからの応援メッセージ映像が続きました。応援のパフォーマンスもたくさんありました。この演出には感動して、自然に涙が出てきました。失速していたのにこのトンネルは気持ちよく走り抜けることができました。応援の力は偉大です。主催者は2回の中止の間もいろいろな企画を温めていたのだろうと、そんな光景も思い浮かんで、涙が止まらない変なおじさん状態でした。トンネルを出たところで応援いただいたボランティアさんから見たら、泣きながら走る不思議なおじさんだったと思います。

35kmを過ぎて終盤に入り、こんどはエイドで松阪焼鶏をいただきました。これは好みの問題かもしれないですが、松阪牛より美味しいかもしれません。この大会のエイドでいちばんの食品でした。松阪は牛だけじゃないのですね。松阪の魅力の奥深さにびっくりです。40kmラップは37分。もうタイムはボロボロです。直近の大会である福岡マラソンの記録にも及ばないことがはっきりしました。

松阪焼鶏。これも速いランナーに比べて小さかったようです。でも美味しかったし、これ以上の量を出されても食べきるのが困難だったと思います…

このコースの最後のとどめはゴールに至る上り坂。事前にわかっていたこととはいえ、この上り坂に向かい風はきつい。意地になって失速しながらもファイティングポーズ(要するに走るフォーム)を取り続け、フィニッシュラインを通過しました。

37kmくらいだったと思います。土手を走ったときに景色が良かったので撮影

グロスで4時間40分を超え(ネットで30分台)、低調な結果に終わってしまいました。苦手な低温と向かい風ということで、まあ仕方ないかと思います。次がんばります。

フィニッシュ直前の写真(同行者写す)。サンフレッチェさんに追いつけなかった…

第1回ということもあり改善すべき点はいくつかあったような気がします。ここまでで触れた荷物預け袋、プラカードの問題のほか、エイドの食品はすべてのランナーに行き渡ったでしょうか。3時間台のランナーと4時間台の筆者では食べ物の量が違っていたようです。後続のランナーの分が足りなかったりしていませんか。人数で割ればどれくらいの分量が必要かわかるはずではないでしょうか。終了後、駅に向かうバスの待ち時間も長かったですね。体が冷えていて辛かったことに加え、乗ろうと思っていた列車に間に合わず、後の予定がひとつ飛んでしまいました。多くのランナーが駅に向かうボリュームゾーンの時間帯だったのでしょう。

苦情を書いてしまいましたが、実際にはそんなことはどうでもよいくらいに、全体的に言えばこの大会を楽しんできました。今後、人気大会に化ける予感がします。エイドの充実ぶりは特筆すべきものがありました。松阪牛とか絶対に他の大会は真似できないでしょう。松阪焼鶏もめちゃくちゃ美味しい。いくつか食べた名産のお菓子類も美味しく、楽しめました。低気温や強風にやられて記録的にはダメダメでしたが、記憶に残る大会としては間違いなくトップクラスです。リピートしないのを基本としていますが、この大会の成長が楽しみなので、いずれまた参加したいと思います。

ちなみにこの日、東海道新幹線が4時間にわたって運転を見合わせる事故がありました。いつも遅い時間の予約をとっておき、早く切り上げられそうなら早い時間の便に変更するという方法をとっています。この日は事故により運休になった本数も多く、変更せずに予約のまま帰る方が安全と考えました。そこで余った時間は名古屋メシ(手羽先とビール)のお店で過ごしました。ここの会計でもらった抽選券では1000円の金券をいただきラッキーだった気がします。予約していた新幹線は約20分遅れで新横浜に着きました。この程度の遅れなら全然問題ありません。幸運な方でしょう。